【ディズニー】ディスアビリティアクセスサービス体験記【DAS】

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Last modified 2020年3月29日

障害者手帳をお持ちの方が、東京ディズニーランド、東京ディズニーシーのアトラクションや一部施設を利用する時に支援が得られる『ディスアビリティアクセスサービス』。
ゲストアシスタンスカードが廃止となり、新たに登場したサポートサービスです。

公式サイトの情報を読むと、アトラクションに並ぶ時に列で並ばずに別の場所で休憩して待てるなど、心身にしんどさがある方のためのサービスなのが分かりますが、
障害をお持ちの当事者やその家族、支援者などからすると、どんな使い勝手か、どんな手続きが必要なのかなど、不安な気持ちやもっと知りたい情報があるかと思います。

そこで、この記事では、筆者(障害当事者)が健常者の友人と共に当サービスを利用した時の手続きや、サービスの利用感などをご紹介していきたいと思います。
障害を持つ方、また同伴者の方が安心してサービスを利用する助けになれば幸いです。

 

サービスの登録手続き

メインストリートで説明を受けている図

ディスアビリティアクセスサービス(以降、DASと表記します)を利用するには、まず、障害者本人と、同伴者(障害種別等によっては同伴者不要の場合もあり)全員をサービスに登録する必要があります。

サービス登録は、アトラクションの近くに常駐している担当キャストに行ってもらう事も可能ですが、筆者はパーク入り口付近にある

  • 東京ディズニーランドの「メインストリート・ハウス」
  • 東京ディズニーシーの「ゲストリレーション」

での登録をオススメします。
施設内の方が、周囲の他の人に障害者手帳を見られる心配をせずに済んだり、窓口が込み合っている時に順番を待つ時に椅子に座れるなど、安心して登録する事ができます。

受付窓口もしくはアトラクション担当のキャストにサービスを登録したい旨を伝えると、障害者手帳の提示とグループ全員のチケットの提示、それから障害者本人について顔写真の登録を求められます。

写真については抵抗ある方もいらっしゃるかもしれませんが、
不適切な利用の防止として必要なことと考えられます(後ほど紹介する使用感を見ていただければ、顔写真を登録して利用することにも納得しやすいのではないかと思います)

登録は窓口で申請してから5分程度で、ほとんどキャストに必要なものを提示していくだけの作業なので、負担はあまりないかと思います。

利用方法

紙をもらい利用時間を確認することも可能

登録を終えたら、アトラクションや対象のグリーティング施設にて、担当キャスト(ファストパス発券所の傍に居る事が多いです。どのキャストか分からなければ、とりあえず誰かに話しかければ、担当者まで案内してくれます)に、
DASを利用したい旨をお伝えください。DAS(ダス)と言えば通じます。

キャストが専用の読み取り機器で障害者本人と同伴者のパークチケットを読み込みます。
ここで、スマートフォンアプリの「東京ディズニーリゾートアプリ」を利用している場合、DASに登録されたアトラクションと、その待ち時間についてアプリで確認できます。
アプリの利用をしていない場合は、指定時間が書かれたメモを受け取ります。

待ち時間、指定時間について

待ち時間については、その時のスタンバイエントランスの待ち時間に準拠します。

人気アトラクションだと、2~3時間以上もありますが、DASを使うとこの待ち時間の間、列に並ぶのではなくパークで時間を過ごしたり休憩したりしながら待つことが出来ます。
また、ファストパスを習得することも可能なので、体に負担なくディズニーランド、ディズニーシーを楽しむことができます。

その後、指定時間にアトラクションのファストパス待機列(アトラクションによってはスタンバイ列のようです)に戻って人数分のチケットを提示する事で、専用の通路からアトラクションへ向かうことができます。

指定時間についてですが、特に精神障害を持っている方は、対人恐怖や強い不安感などで、指定の時間に調子を崩してしまってアトラクションに戻れないということもあるかと思います。
DASではその点についての配慮もなされており、指定時間に行けなくても、体調が回復次第、アトラクションに戻れば、指定時間以降であれば入場する事ができます。

アプリからキャンセルすることはできませんので、 キャンセルしたい場合はアトラクションキャストさんと相談されると良いでしょう。
私たちの場合は「乗らない場合はとくに気になさらず、そのままパークをお楽しみください!」と優しく教えてもらいました。

「この時間に絶対に行かなければ」「サービスを使っているのだからどんなに調子が悪くても必ずアトラクションに戻らなくては」…と、思ってしまって疲弊する人は多いので、そこを心配しなくてもいいのは助かります。

アトラクション入場時

サポートを必要とするゲスト用の通路とエレベーター

指定時間にアトラクションに向かい、DASでアトラクションに入場する時についてです。

私達は東京ディズニーシーのアトラクション「ソアリン:ファンタスティック・フライト」にてDASを利用しました。


2019年7月23日よりオープンした新アトラクションということもあってか、
ソアリンにはDAS専用の入場路があり、
少し歩いた後、エレベーターに乗り、通常の列に合流します。
通路もエレベーターも広めで、人込みが辛い方も負担なく通れるかと思います。

通常の列への合流も、アトラクションに乗る寸前の所に合流するので、
長い間立っているのが辛いなどの方にも有難いと思います。

また、万が一、アトラクションに向かう途中で調子を崩してしまった場合、
その旨をキャストに伝えれば、アトラクションに乗るのを止めて、施設の外へ出る事もできますので、
「もう戻ってはいけない」というのを思い過ぎて調子を崩す方は、こちらも覚えておいていただければと思います。

アトラクション利用後

アトラクション利用後は、再び列に並べる=DASが使えます。

2回目以降の利用は、同じパークチケットである限り、登録は有効なのですぐに使えます。
複数日入園できるチケットであれば、翌日以降も有効期間中、再登録の手続きなどは無しで直接アトラクションにて使えます。

まとめ

上記の手順やメリットを簡単にまとめると、

  • パーク入り口付近の登録施設orアトラクション側のDAS担当キャストに利用登録を行う。
  • 利用を希望するアトラクションで、担当キャストに申告。グループ全員のパークチケットを読み込み。
  • パークの好きな場所で指定時間まで待つ。
  • 指定時間以降にアトラクションへ戻り、キャストにDAS利用でアトラクションに乗る旨を伝える。
  • 専用通路からアトラクションへ向かう。
  • アトラクション利用後は、また別の施設で再びDASを利用できる。

ということになります。

障害を持つ本人だけではなく、同伴者もDASを利用し一緒にパークの他の場所を見て回ったり、
レストランで休憩したりできるので、グループで動くのがとても楽になります。

障害者手帳必須&本人の顔写真登録、という所で手帳を見せるのが気持ちとして躊躇う方もいらっしゃるかと思いますが、
同伴者(同伴者は顔写真登録は必要ありません)にも一緒に、これだけの利便性が提供されるということで、必要な措置なのだと思います。

逆に、障害を持つ方が、「一緒にDASを使えるから、ついて来てほしい。一緒にパークに行ってほしい」と、家族や友達を誘いやすくなるサービスです。

障害で迷惑や世話をかけると思って、友達と遊びに行くのに気が引けてしまう方は多いと思いますので、その心のバリアを軽減してくれると考えると、とても素晴らしいサービスですね☆

 

 

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